二次試験当日

前日に下見を済まし、宿泊しているホテルから東京大学教養学部まで歩いて行けることが確認できた。山手通り沿いに裏門があり、そこの小さな入り口から大学に入ることができるのだ。その門の横には謎の小さな保育園が併設されていたことを記憶している。

当日、僕は246と山手通りが交差するところ、あの有名な渋谷道玄坂を昇り切ったところの交差点にあるファミリーマート、当時はam/pmというコンビニだったんだ、そこでおにぎり2個とお茶を購入し、歩いて、昨日見つけた裏門へ向かうのであった。

そしてこれも、今考えれば当然なのかもしれないが、二次試験当日は、その裏門が、閉鎖されていたのだ。受験日当日に、大学に入るための門が閉まっている、ということに精神的ショックを受けつつも、学校なんだから、ぐるって回り込めば当然、正門に出くわすはずであるから、この段階ではまだ、心に余裕を持ちながら、歩いていたと思う。

しかし、東京大学教養学部はでっかいのである

歩けど歩けど、正門は見えてこないのである。

こんなことなら、おとなしく、普通の受験生がそうするように、渋谷駅から京王井の頭線に乗り、駒場東大前駅で降りる方法を採用すればよかった。そして、正門で予備校のスタッフに頑張れ、って声を掛けてもらえばよかった。ただ、朝から電車に乗りたくなかったのである。予備校のスタッフに会いたくなかったのである。何より同じ受験生に出会いたくなかったのである。

だって怖いんだもん

どうせ自分より賢そうに見える東大受験性には、なるべく会いたくい、という気持ちから、徒歩を選択したのだ。

とにかく、大学に入らないことには何も始まらない。最後は半泣きになりながら、走ったか、タクシーに乗ったか、半狂乱で路を歩く人に道を尋ねたか、最早記憶が無いのである。どうやって試験会場まで無事に着いたのか全く覚えていない。1科目目の受験にギリギリ間に合ったか、ちょっと遅刻したか、確かそんな感じだった気がする。とにかく、試験前に無駄に緊張する時間を過ごすことなく、サッカーの試合前のウォーミングアップを済ませたくらいの(走ったから)、逆に万全の状態で試験に臨めた、というポジティブシンキングで、半ば投げやり、吹っ切れた状態になれたことは、結果的には良かったかもしれない。

東大はでかい、という話は有名で、本郷にある東大、いわゆる赤門と安田講堂があるキャンパスはさらにでかい。また、農学部は道路を挟んで別のキャンパスなのである。弥生キャンパスと言われるが、これはあまり大きくないしショボい。僕の通ったキャンパスである。それでもでかい。しかも東京の非常に立地の良いところにある。駒場キャンパスは渋谷から徒歩圏内の目黒区、本郷のある文京区は東京でも最高に、子どもの教育にお金をかける親が集まる街である。さすが天下の東京大学。この他にも、日本中のあちらこちらに東大の土地はあるらしく、試験林なども含めて、日本の土地の0.1%が東大の敷地、という話を聞いたことがあるくらいである。凄まじいでかさである。私立大学ではこうはいかない。私立大学の場合は、だいたい1、2年生のうちは、田舎生活を余儀なくされるのである。青山大学では、1、2年生のうちは、神奈川の相模原という辺境に行かなければならない。中央大学は立川よりさらに向こうにあり、キャンパス内では、蛇が出ると聞いたことがある。ただ、3、4年生になると、東京の立地の良いところに来られるのである。

私立大学はそんな感じらしい

詳しいことは僕は知らない。だが、東大は違う。1、2年生の時から渋谷で遊べるのである。下北沢だって頑張れば歩いて行けるのである。流行の最先端からサブカルまでカバーできる最高の立地である。

写真は特に意味は無いのですが、最近食べた、自分で作ったお好み焼きなのである。お好み焼きはマヨネーズとソースを、けちらず、たっぷりかけて、鉄板の火を止めずに保温状態のままで食べるのが良い。ソースが垂れて、熱い鉄板に温められながら焦げていく時に、猛烈に食欲をそそる香りを発するのである。お好み焼きには、炭酸のコーラやサイダーがよく合う。焼酎の水割りとかは合わない。冷たいシュワシュワが良い。

次回のブログ(があるとすれば)では、二次試験当日、実際に受験した各科目、数学、国語、英語、世界史、地理、について所見を述べようと思う。

「二次試験当日」への5件のフィードバック

  1. こんばんは。

    まーくんさんのblogの更新を気長に待ちつつも、更新されているかなぁ、、、と、久しぶりに開いたタイミングで、新しい投稿を発見!!
    驚きと喜びで、思わず声が出そうになりました。

    しかも、更新された日に気づくことができたので、ちょっとラッキーな気持ちです。
    待ちかまえていた訳ではありませんが 笑、楽しみにしているファンとしては本当に嬉しいです。

    自分は、今も昔も、大学へ行く機会があると、必ずと言って良いほど正門にたどり着きません。
    地図を見ていても、本来最短で着くはずの道を誤って逆走したり、迷ってぐるぐる敷地の周りを歩きまわったりすることばかり。

    それは今回のケースとは違うかもしれませんが、大学の門について、そして、キャンパスの場所についても興味津々です。
    (あと、お好み焼きの写真と話題でお腹すきました。)

    何より、後に見事難関を突破することになる受験の当日。他にもどんなことが起きたのか、どんなことを乗り越えたのか、ぜひ知りたいので、「次回」もあって欲しいです!
    よろしくお願いします。

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